「月経カップ」という言葉を、テレビや雑誌などで、最近聞くようになりました。
月経カップとは、生理用品です。別名は「生理カップ」です。
主に、アメリカ、イギリス、カナダなどの英語圏で製造と販売がされています。
使用後は、カップを洗浄した後に、再度利用できるとされています。
しかし、タンポンと同様にトキシックショック症候群(TSS)による被害がでているとのことです。
月経カップとタンポンの危険性!死亡例と両足切断
COURRiER Japon が報じた内容によると、2020年1月9日に、ベルギーの17歳の女性が、タンポンが原因で、トキシックショック症候群で死亡したそうです。
タンポンとは、体内に装着することで、生理中でも入浴や水泳が可能となります。
出血後に早めに取り替えないと、膣炎の原因になることがあります。
そして、トキシックショック症候群を引き起こす原因となるので、8時間以内に取り替えて、且つナプキンと交互に使用しなければいけません。
2020年1月20日に「ル・パリジャン」紙に月経カップを使用していて、トキシックショック症候群を発症した女性の証言が、掲載されました。
その女性は、36歳の看護師のサンドリーヌ・グラノーさんです。
2019年に月経カップによって、トキシックショック症候群を発症して、両足と手の関節を18個切断したそうです。
この女性の証言によると、月経カップの説明書には、使用時間は4時間、8時間あるいは12時間となっていたそうです。
彼女は、トキシックショック症候群を発症した日に、月経カップを何時間使用していたかは分からないそうです。
彼女は、夜に腹痛がひどくなり、緊急の往診を依頼したが、腎結石と診断され、翌日に、トキシックショック症候群との正しい診断がされました。
風邪などの症状と似ているため、正しい診断がつかないことも、トキシックショック症候群の特徴だそうです。
トキシックショック症候群とは?
トキシックショック症候群(TSS:Toxic Shock Syndrome)とは、黄色ブドウ球菌による、毒素が引き金で起きる疾患です。
タンポンや、月経カップ使用中でなくとも起こることはあります。
突然高熱が出て、発疹・発赤、倦怠感、嘔吐、下痢、粘膜充血、血圧低下などの症状がでたら、使用を中止して産婦人科などの専門医を受診するべきといわれています。
重篤な場合は、ショックを起こし致命的な事態に発展することがあります。
毒素により組織が壊疽することもあります。
非常にまれな疾患で、フランスでの発症件数は、年に20人ほどですが、重傷化すると死に至る可能性があります。
タンポンの原材料と経血が混ざることで、黄色ブドウ球菌の増殖を助けて、トキシックショック症候群の原因となると言われています。
フランスの国立食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は、メーカー各社に、化学物質の使用をやめるか、可能な限り減らすように、求めているそうです。
フランスの薬剤師・中毒学者によると、使用時間は4~6時間で、4時間推奨するとのことです。夜間や生理でない時に使用してはいけないそうです。
まとめ
新しい生理用品として紹介されることが多い「月経カップ」ですが、このような危険性もあると紹介されてはいません。
便利な一面がある一方で、大きなリスクも含んでいることを警鐘しなければいけません。
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